本日、天日手黒目しております。

木曽漆器の町「木曽平沢」にて、日差しの良いお天気の中、漆の【手黒目】(てぐろめ)をしております。
【フネ】と呼ばれる入れ物に漆を入れ、T字の棒で万遍なく押し上げ、端から端へと移動しながら撹拌させます。
漆が落ちてくる時や、その時に起つ泡から水分が蒸発し黒まっていき、この工程を黒目と言います。

手黒目作業を実際に見る機会は少ないので、お近くの方は是非、見学に訪れてみてはいかがでしょうか。
木曽漆器職人である巣山定一さんの所にて今日一日行っております。

【手黒目】
うるしの木から漆を採取し、木片などの余分な不純物を取り除いた乳白色の生漆(きうるし)を使用し、
1日中、天日に当てながら手作業で攪拌し、徐々に水分を飛ばして透明度を高めていくとても手間のかかる漆の精製方法です。
漆を入れている【フネ】は縦163cm、幅81cmの物で、最大13Kg位までの漆を黒目る事が出来ます。

手黒目の様子。ゆっくりと万遍なくかき混ぜていきます。
徐々に漆の中の水分が飛んでいきます。
黒目は天気の良い日に一日かけて行います。